茨城の葬式の風習を紹介します【県西の土葬・県央の鰹節】

独り言
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はじめに

今回は茨城に残る葬礼の風習についてです。

今年は祖父の初盆だったなぁと思い出し、ふと思い浮かんだのが祖父から聞いた昔の茨城の話。

14歳で栽培していたたばこを「俺が育ててんだから、製造者として出荷するのに味見をして検品しなきゃなんめえ」と言いながら吸っていた話やら、汽車に乗って大学まで通った話やら、汽車が止まったときに県西地域から水戸まで約50キロを自転車で通ったこともあった話やら、好きだったアニメの話を、酒を飲みながらよく聞かせてくれていました。

中でも興味深かったのは、茨城の葬礼の風習。茨城の一部地域では、1990年代初頭まで土葬が行われていました。今となってはその風習も廃れているようで、インターネットで検索してもヒットしませんでした。そこで、かつてその風習に則り、葬礼をした経験がある祖父から聞いた話を、防備録として残しておきたいと思います。

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土葬が行われていた県西地域

かつて県西の一部地域では、墓地の一角に一時的な埋葬所があり、火葬せずにそこに土葬をしていたそうです。なんでも、そこで2~3年埋葬しておくことで骨だけにしたのちに、親戚が掘り出して骨壺に収めて、墓に改めて埋葬するとのことでした。

ちなみにその遺体を仮埋葬しておく場所は共用の場所であったため、地域で連続で人が亡くなった場合はうっかり前回埋葬された人が地面の中からこんにちはしてしまい、まあまあ大変なことになっていたようです(母談)。

その話を聞いたときに頭をよぎったのは、曾祖母の葬儀のおぼろげな記憶でした。
4歳ぐらいの頃に曾祖母の葬儀に参加したことがありますが、その時に覚えていた光景は、親戚の男性が先頭となって墓地まで歩いた景色、その一角に大きな穴が掘ってあった景色、その中に布団にくるまれた大きな何かを入れて、おじさんたちが上から土で埋めた景色。

成人してから話を聞いたときに、あれは土葬だったのか!!と全てがつながりました。

ちなみに祖父によると、かつては駕籠のようなもので遺体を運んでいたようで、男衆が幟をあげながら隊列を組み、その後ろから女性陣や子どもがついていったとか。そして歌を歌いながら葬礼の行列を行い、駕籠で運ぶ際は必ず片手のみを使って担がなければならないというルールがあったそうです。

そのようなこともあってか、葬儀の際には白い丸餅を弔問客に振る舞う文化がありました。

葬礼の地域差:県央地域

棺回し

水戸では葬儀場から墓地へ向かう前に、棺を左回しで3回回してから出立していました。これは、亡くなった人の方向感覚を狂わせ、この世に戻ってこないようにするためといわれています。水戸に住んでいた祖母が亡くなった際に親戚の男衆が「とりあえず回しとくべ!」と言いながら回していたときはとても驚きました。

清めの塩と鰹節

また、水戸市では、清めの塩と一緒に削り節が渡されて、その削り節を食べるという風習があります。どうやら神道の神饌(神に捧げる供物のこと)の考え方が融合してこのような形になったようです。他の地域より早い段階で廃仏毀釈が行われ、神道を尊ぶようになった水戸ならではの考え方ですね。

おわりに

調べてみると、茨城の県南・県西部は土葬にまつわる風習が強く残っている傾向があるようです。それは、真言宗や天台宗の寺院が多かったことや、筑波山や加波山を中心とした山岳信仰が強かったことなどが影響しているのかもしれません。
県央地域では、神道の影響を強く受けており、「ケガレ」と「キヨメ」の線引きがはっきりしている印象を受けました。
茨城だけでこれだけ差があるのだから、関東関西ではもっとギャップを感じるのでしょうね。

さいごまでおつきあいいただきありがとうございました。

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