茨城の出産に関する風習―三つ目のぼた餅・道しるべ

歴史学
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はじめに

今回は出産にまつわる茨城の風習の話題です。出産は今も昔も一大イベントの一つでした。この記事では茨城県の中でも主に県央部で行われている風習について紹介していきます。

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茨城の習俗・方言はこちら・・・

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三つ目のぼた餅(三日目の餅)

こちらは、産後3日目に産後のお母さんににぼた餅を食べさせる風習のことです。しかも、近所の人にもぼた餅を配って回っていたとか。
産後疲れたお母さんに少しでも体力をつけてもらおう、ついでに村のコミュニティにぼた餅を配って、子どもが産まれたことをお披露目しよう、という意図があったようです。関西ではこのような風習は全くないそうなので、関東独特のものなのかもしれません。
農林水産省のサイトはこちら

みつめのぼたもち 茨城県 | うちの郷土料理:農林水産省

かつては栄養不足が日常的であったため甘くて高カロリーなぼた餅は栄養食となったのでしょうが、現在はあまり推奨はされないようですね。私も自分の母からこの風習の話を聞き、産後入院中に助産師さんに

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この病院では三つ目のぼた餅ってやるんですか?

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聞いてみたところ、

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いや、やらないよー。産後に甘い物は無理して食べるもんでもないし、体を休めるのが一番大事だよ。

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と言われました。しごくごもっとも。

道しるべ

こちらは水戸市内の一部地域(旧市街)でしか行われない、極めてレアな風習です。

どんな風習かと言いますと、子どもが産まれた後に初めて親戚にお披露目の挨拶に行った際、「道しるべ」と書かれた熨斗に入れられたお金をいただくというものでした。つまり、生まれたての赤ちゃん限定でもらえるお年玉のようなものです。

「将来健やかに育ち、立身出世してもここまで来た道を忘れないように(大きくなってもまた会いに来てくれるように)」という願いをこめた風習だそうです。産まれて間もない赤ちゃんに対して、「ここまで来た道を忘れないように」ってなんだか不思議な風習ですね。私も今までそんな風習があったことを知りませんでした。ついでに言うと私の両親も知らなかったようです。少し関係性が遠くなる「親戚」という間柄でしかこの「道しるべ」のやり取りはないのかもしれませんね。

ちなみにいただける金額は様々で、少額であればありがたくいただき、少し多めにいただいた際は半額程度のお返しをするのがスマートです。

おわりに

今回は茨城の風習についてでした。地域では当たり前のことでも、所変われば品変わるで全く知られていないこともあると思います。記録が残っていないとその風習は時代が下って行くにつれて消えて言ってしまうこともあります。少しでも知っている風習を記録として残していかなければならないと感じました。

最後までおつきあいいただきありがとうございました。

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