利き手矯正のデメリット3つ、メリット2つ【左→右へ矯正した当事者の体験談】

教育について
記事内に広告が含まれています。

はじめに

今回は利き手の矯正についてです。いわゆる大人世代は「左利きでも、できるだけ鉛筆と箸は右で持ちましょう」と言われて育っていましたが、果たして現在も利き手の矯正は求められているのでしょうか。

「幼少期に利き手の矯正を経験した現職教員」としての視点で回答するならば、「物心つく前から矯正しているか、手先が器用な子はさておき、利き手の矯正はメリットよりもデメリットが増えるため、しないほうがいい」です。以下、その理由についてつらつらまとめていきます。

・現在の学校での左利きの扱いを知りたい人
・自分の子どもが左利きで、どうしたら良いか迷っている人
・左利きを矯正した人が身近にいる人

このような人のお役に立てたら嬉しいです。

公認心理師についてはこちら・・・
https://mawarimichi-tatsujin.com/category/%e5%85%ac%e8%aa%8d%e5%bf%83%e7%90%86%e5%b8%ab%e8%a9%a6%e9%a8%93/


教育関係の記事はこちら・・・
https://mawarimichi-tatsujin.com/category/%E6%95%99%E8%82%B2%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/%E4%B8%80%E6%95%99%E5%93%A1%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E6%80%9D%E3%81%86%E3%81%93%E3%81%A8

子連れ旅はこちら・・・
https://mawarimichi-tatsujin.com/category/%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E5%AD%A6/%E5%AF%BA%E7%A4%BE%E4%BB%8F%E9%96%A3%E5%8F%B2%E8%B7%A1%E3%83%AC%E3%83%93%E3%83%A5%E3%83%BC/%E5%AD%90%E9%80%A3%E3%82%8C%E6%97%85

回り道体験談はこちら・・・
https://mawarimichi-tatsujin.com/category/taikendan

その他記事はこちら・・・

スポンサーリンク

ロリポップでブログをはじめる

利き手の矯正のデメリット

左右がわかりにくくなる

言葉の獲得をしてから利き手を矯正した子にありがちなのがこちらです。保育者や教員に「お箸を持つ手が右手だよ」というような声かけをされると、「ぼくはお箸をどっちでも持てるけど『右手』って結局どっちなんだろう」と混乱が生じます。その結果、左右の判断が人より遅れてしまうという現象が起きます。恥ずかしながら教員をやっている自分も、瞬間的な左右の判断が怪しいときがあります。

作業スピードが落ちる※小学校低学年の学習でつまずきの原因になる

小学校の低学年期は、はさみで切る、のりで貼る、ブロックを並べるなどの具体的な「ものを動かして作る」という学習活動が多く取り入れられています。学習が高度に成り抽象化されていく小学3・4年生以降はそれほど困らないのですが、地味に活動が多い低学年が左利きの鬼門なのです。

利き手を矯正することで、細かな作業をどっちの手でしたら良いのか分からなくなり、そこに前述の左右が瞬時に判断できないというエッセンスが加わり、授業中にプチパニックになる児童が毎年一定数います。

そんな状況で「黒板の文字をノートに写しましょう」などと言われた日には、慣れない文字を利き手と逆の手で書かなければならないしブロックも並べないとならないし・・・・容量オーバーになりますよね。

当然、間違いが増えていき、それ以降は間違いがないかをチェックするためにさらに時間を使うことになり・・・悪循環になっていきます。

ストレスがたまり、吃音や抜毛の症状が出ることがある

先に述べたような経験が積み重なっていくと、「自分だけが上手くいかない」「自分は何をやってもダメなんじゃないか」という思いからストレスがたまっていきます。その結果、発言のプロセスがわからなくなり吃音が出たり、ストレスを解消するために自分の毛を抜いてしまう抜毛などの身体症状が出てしまうことがあります。

私も、大人になった現在でも、相手に物事を説明する場面などで言葉に詰まってしまう場面があります。

利き手の矯正のメリット

上記のようにデメリットを述べてきましたが、利き手を矯正するメリットも全くないわけではないので紹介します。

使える道具が増える

左利き用のはさみなどが販売されるようになり、左利き用の道具は増えてきてはいますが、まだまだ世間のものは右利き用が多数派を占めています。道具を選ばずに使えると言う点ではメリットはあると思います。

字を書くときに指導が受けやすい(特に習字)

日本語の文字でとめ、はね、はらいなどは右で書くことを想定されているため、左手で書くよりも右手で書く方が形が整いやすいです。もっとも、文化庁の通達では「文字が識別できるかどうか」について重点を置いているようです。

https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/hokoku/pdf/jitai_jikei_shishin.pdf

その一方で現在の学習指導要領では「とめ・はね・はらい」を指導することになっているので、義務教育の期間だけ恩恵を受けられるメリットかもしれません。

11 漢字・書写:文部科学省 (mext.go.jp)

詳細についてはこちらの記事が詳しかったです。

漢字の「とめ・はね・はらい」で減点?小学校「学習指導要領」における採点基準の難しさと違和感 [子供の教育] All About

利き手を矯正するか否かは冷静な見極めを

以上、利き手矯正のデメリットとメリットについて述べてきました。いざまとめてみると、デメリットの方が大きくなっているように感じますね。

ちなみに左利きの子どもの中には「右で鉛筆持てるようになりたい」という児童もいるかもしれませんが、この言葉にも注意が必要です。

もちろん、本当に右で持ってみたいと思った場合もあるかもしれませんが、「自分は人と違うから同じようになりたい」「右で持っていた方がお母さんやお父さんや先生が褒めてくれるからそうしたい」という意図が隠れているかもしれないからです。こちらが想像している以上に空気を読んでくる子どももいるため、「大人から利き手を矯正する誘導をかけていないか」は気にかけましょう。右利きの子も左利きの子も、「どちらで鉛筆や箸を持っていても、その子の価値は変わらない」というメッセージをぜひとも発信し続けてください。

おわりに

学校現場で働いていると、自分の学生時代と比べても、鉛筆や橋を左で持つ児童生徒が増えているように感じています。それは、子どもが自分らしく生きることを制限されない時代が少しずつ来ているということなのかもしれません。

これからも、左利きにも優しい社会がさらに広がっていくことを期待してやみません。とりあえず、配膳の時やビュッフェスタイルの食事の時に出てくるお玉で片方だけとがっているやつは滅んで欲しいです。あとは麺類をすくい上げるときに使う片側がぎざぎざのお玉もやめて欲しいですね。

さいごまでおつきあいいただきありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました