新学期、家庭や学校で使えるウィニコットの理論3つ【公認心理師試験勉強】

crop unrecognizable man talking to female psychologist 公認心理師試験
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はじめに

今回は、対象関係論で有名な小児科医である、ドナルド・ウィニコットのキーワードから、家庭や学校で使えそうな概念を紹介していきます。
久しぶりに心理学の内容の記事ですが、新学期だからこそ押さえておきたい概念ですので、よろしくおつきあいください。

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抱え環境とは

子どもが安心して存在していられるような環境を「抱え環境」(holding environment)と名付け、親は完璧な親である必要はないけれども、子どもが不安や危険を感じた時に、安心して戻ってこられるような存在である必要があり、またそのような環境作りが大切である。 

<http://www.jfecr.or.jp/publication/pub-data/kiyou/h19_36/t1-5.html>

「完璧でなくてもいいから、安心できる場としてそこにいるだけでいい」というのは、忙しい保護者としては安心できる考え方ですね。さながら玉置浩二の『田園』のサビのワンフレーズを思い出します。

新しい環境に飛び込む機会が多い4月だからこそ、子どもの「抱え環境」をしっかり整えておくことが今後の生活に大きな影響を与えることになります。

抱え環境を捉える上で押さえておきたい用語

移行対象

幼い子どもが肌身離さずにもっている,ふわふわやぬいぐるみなどをさす。養育者からの分離などに対する防御手段として,子ども自身によって創造される。移行対象は,不安の軽減と対処,入眠の手助けなど,子どもが自分の感情状態を調整することを支える。

“移行対象”, 有斐閣 現代心理学辞典, JapanKnowledge, https://japanknowledge.com ,

早い話、スヌーピーのキャラクターの一人であるライナスが常に握りしめている毛布のことですね。あれは自分を安心させるものだと思っていたのですが、防御手段だったのですね。このプロセスを踏むことで、母親がいなくても自己を確立できるようになり、母子分離が進んでいくようです。

偽りの自己

一見仰々しい概念ですが、親が過干渉ないし無関心であると、子供が本当の自分の感情を偽って表現し、自己防衛のために現実世界との間に壁を作ります。

社会の中での自己の存在のあり方に対して偽りの自己には、環境に合わせることによって自分の居場所が作りやすくなるというメリットと、「こうあるべき」に縛られてしまったり、自己がどこにあるのかわからなくなってしまうというデメリットもあります。詳細はこちらの論文が詳しいです。

教育実践総合センター 研究紀要 第32号 (core.ac.uk)

おわりに

今回はウィニコットの提唱した概念の中から、家庭や学校現場で使えそうなものをピックアップして紹介しました。

私は現在、共働きしながら子育てをしていますが、子どもが体調を崩し、私が看病のために仕事を休まなければならない場面で、「働きながら子育てをすることは無理なのではないか。」「転職して、もっと子どもとの時間が取れるようにしないとかわいそうなのではないか」という思いがどうしてもよぎります。

しかし、ウィニコットの「抱え環境」という、安全地帯としての親のありかたという考え方にとても励まされました。

100パーセント完璧な親には絶対になれないけれど、子供が安心できる場所として家庭のありかたを整えていきたいと思います。

さいごまでおつきあいいただきありがとうございました。

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