バンデューラの自己効力感について【公認心理師試験勉強】

crop unrecognizable man talking to female psychologist 公認心理師試験
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はじめに

教育現場では盛んに「児童生徒の自己肯定感、自己有用感を育てる指導を」と言われていますが(関連記事:学校で「自己肯定感」は育つのか、「自己有用感」と混同する危険性について)、今回はその考え方とは似て非なる自己効力感についてです。この理論は社会的学習理論を提唱したバンデューラが打ち立てたものです。

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社会的学習理論とは

社会的学習理論の提唱者であるバンデューラ(Bandura, A.文献1977)は,刺激と反応を媒介する変数として個人の認知的要因,すなわち予期機能に着目し,人間の行動変容を規定する重要な要因であることを実証的に明らかにしている。社会的学習理論(のちに社会的認知理論と改称)では,人間の行動を決定する要因として,先行要因,結果要因,認知的要因があり,これらの要因が有機的な形で関連をもちながら,個人(認知,信念など),行動,環境(社会)の3項の相互作用が形成されると考えている。自己効力感は,個人の信念として中核的な役割を果たす。個人,行動,環境が相互に影響を及ぼし合い,互いの決定因になるという見方は相互決定論(相互決定主義)とよばれている。

“自己効力感”, 有斐閣 現代⼼理学辞典, JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2022-05-14)

つまり、簡単に言ってしまうと社会的学習理論とは、バンデューラが提唱した概念で、「人間は、先行要因、結果要因、認知的要因を関連させながら、個人(認知や信念)・行動・環境(社会)の相互作用によって行動決定をする」ということですね。

自己効力感とは

バンデューラは、予期を、結果期待(結果予期とも。AをするとBという結果が出る、という考え方)と効力期待(効力予期とも。Bという結果を出すために必要な行動を適切に取れる)の2つに分類しました。その上で、効力期待がより強い予測力を持つことを立証しました。

具体例を考えると、「試験勉強のために必要な手立てを考える際に、自分の集中力や学習能力がどれぐらいあるのかを考慮して、試験勉強の計画を立てられる人は、自己効力感が高い。」ということなのでしょう。

ちなみに、バンデューラは自己効力感を高める手段として、以下の事象をあげています。

自己効力感は,①遂行行動の達成,②代理的経験,③言語的説得,④情動的喚起の4つの情報源を通じて高められるとされている。①は,実際に遂行して成功を体験することである。成功を重ねれば,自己効力感は高まり,失敗に対する脆弱性も低減される。②は,成功している他者の行動を観察することである。ピアモデリングとよばれるが,仲間など自分と類似した他者が成功する様子を観察すると,自己効力感は高まりやすくなる。③は,信頼する他者からの言語的説得のことであり,「自分はできる」という自己暗示も言語的説得の一種である。④は,情動的な喚起状態を知覚することである。筋肉が緊張したり,心臓の鼓動が速くなったりするなどによって,円滑な遂行行動が阻害されてしまうが,そのことで自らの不安やストレスに対する弱さを判断し,自己効力感を低めやすい。逆に,リラクセーションなどで平静を保つ経験をすれば,自己効力感が高まる。

“自己効力感”, 有斐閣 現代⼼理学辞典, JapanKnowledge, https://japanknowledge.com , (参照 2022-05-14)

自己効力感と自己肯定感の違い

これらのことを踏まえると、自己効力感は、制御体験(自分で物事を思い通りにコントロールすることができた経験)に基づいて形成される、と言えます。

そのように考えると、

自己効力感は「自分に何がどの程度できるか認識し、行動を起こせると確信しているか

自己肯定感は「自分自身をどれだけ肯定的に受容しているか

という違いがあると考えられるのではないでしょうか。

おわりに

今回勉強してみて、「自己肯定感」は、自分という存在を受容していること、「自己効力感」は、自分の能力を適切に認知していることと解釈しました。

7月の公認心理師試験まで約2ヶ月ほどとなってきました。復帰後の職場に慣れるのに必死だった4月を乗り切ったものの、ゴールデンウィークに思うように学習が進まず、少し焦ってきている管理人です。体調管理に気をつけながら、少しずつ苦手分野を減らして行けたらと思います。

さいごまでおつきあいいただきありがとうございました。

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