ミッドライフクライシス(中年期危機)とクォーターライフクライシス(QLC)

crop unrecognizable man talking to female psychologist 公認心理師試験
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はじめに

先日、相棒からこんな記事を紹介してもらいました。

多くの若者が経験しているクオーターライフ・クライシスとは(日本の人事部) – Yahoo!ニュース

分岐点に立つアラサーたちの叫び | 東洋経済オンライン | 社会をよくする経済ニュース (toyokeizai.net)

まさに今の私達世代の抱えている危機といえるなあとしみじみ思いました。そんなときにちょうど公認心理師試験の勉強をしていてブループリントに出ていた「中年期危機」というキーワード。

今回は中年の危機とクォーターライフクライシスについて考えていきます。

公認心理師についてはこちら・・・
https://mawarimichi-tatsujin.com/category/%e5%85%ac%e8%aa%8d%e5%bf%83%e7%90%86%e5%b8%ab%e8%a9%a6%e9%a8%93/


教育関係の記事はこちら・・・
https://mawarimichi-tatsujin.com/category/%E6%95%99%E8%82%B2%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6/%E4%B8%80%E6%95%99%E5%93%A1%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6%E6%80%9D%E3%81%86%E3%81%93%E3%81%A8

子連れ旅はこちら・・・
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回り道体験談はこちら・・・
https://mawarimichi-tatsujin.com/category/taikendan

その他記事はこちら・・・

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中年の危機とは

Jung(1948 鎌田訳 1979)は、人間のライフサイクルを一日の太陽の運行になぞり、中年期の始まりである正午に下降を始めると、午前に蓄えた自己が崩壊し、矛盾に陥ると述べた。そして、 中年期を人生最大の危機の時期と位置づけ「重いノイローゼの多くがあらわれてくるのは少しも不思議ではない(Jung,1948 高橋訳 1980)」と指摘した。同じように、Levinson(1980 南訳 1980)は人生を四季に重ね合わせて、中年期を「人生半ばの過渡期」と表現した。

中山賢二「中年期におけるアイデンティティ再体制化とジェネラティヴィティの関連性」

↑こちらの論文はこちらから読めます。humanstudies9_07.pdf

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ざっくり言うと、中年の危機とは、人生の終盤が見えてきたことで、これまで歩んできた道の正当性を振り返ることにより生じる精神的に不安定で不健康な状態になることです。

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中年の危機に当たる時期は、精神的な不安からうつ病や精神障害になることも多いです。その他にも中年期危機以降に見られるのがレミニセスバンプです。これは、人が過去に経験した出来事を思い出す際に10代〜30代の出来事を多く思い出す現象のことです。

クォーターライフクライシスとは

こちらはインターネット上で日本語で書かれている研究論文を見つけることはできませんでしたが、様々な自己啓発系サイトのトピックとして記事が多く見つかりました。

その中から、出典が明記されていたサイトさん(20代後半〜30代前半が人生最悪の時期『クオーターライフ・クライシス』 | 山本マサヤ | 心理戦略コンサルタント&メンタリスト (masayamamoto.com))の情報をお借りしてさらに調べてみたところ、どうやら原文はこちらの論文のようです。

成人期の新期、成人初期、四半期の危機:更新 (taylorfrancis.com)

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人間の寿命がエリクソンやユングたちが活躍していた時代に比べて長くなった結果、個人がそれぞれの人生の岐路で、自分の人生を見つめ直す時間ができ、これからの人生のあり方について思い悩む新たな危機が生じるようになった、ということみたいですね。

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共通点は…?

先行き不透明な世の中で、いかに自分らしく過ごしていくのかに思い悩むクオーターライフクライシス。何とか指針を見つけ、それを目指して今まで歩んできた人生が果たして正しかったのかと思い悩むミッドライフクライシス(中年の危機)。

どちらも、「ふと人生で立ち止まり、自分のあり方について考える上で迷いが生じ、精神的に不安定になる」という点が共通しています。

ワーキングプア、終身雇用の崩壊、コロナ禍など、様々な問題を抱えた、きわめて不安定な世の中をどのようにすごしていくべきなのか、自分の内面に目を向けて考える人たちがそれだけ増えてきたという世相を反映しているのでしょうね。

おわりに:どのように危機を乗り越えるか

エリクソンの発達課題では、思春期・青年期の課題が「積極的な役割実験を行う中で、自己同一性をいかに確立しうるか、ライフコースに関わる自己決定をいかに首尾よくなしうるか」、成人期前期の課題が「自己同一性を基盤として、いかに異性との間に成熟した信頼関係を築きうるか」、成人期後期(壮年期)の課題が「自分の子どもあるいは自信より年下の世代をいかに育みうるか」となっています。

しかし、思えばこれは50年ほど前に提唱された説であり、今も変化していない部分もありますが、発達課題として果たして適切なのか、と考えるといささか疑問が残るところもあるように思います。
そう考えると、1960年代の人たちとは異なる観点から物事を捉え、異なる悩みを抱えて現代人は今を生きていくのでしょうね。不安定な状況を受け入れることができてはじめて、クライシスを乗り越える第一歩が踏み出せるのではないでしょうか。

さいごまでおつきあいいただきありがとうございました。

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